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事業運営開始後に、軌道修正する

 

 ところが、どんなに緻密な計画を立てても、実際に運営を開始してみるとそんなにうまくいきません。うまくいかなかったときに、どこが悪かったのかを見直して、修正するプロセスが絶対に必要になってくる。でも、それも最初の計画がないと、何が悪かったのかわからない、何がうまくいっているのかわからない、ということに陥ってしまいます。

 

 最初に計画をしっかり立てていると、ここが悪かったからここを直せばいいね、ここがよかったから、これは予想通りだね、などの修正のポイントがわかりやすくなります。そのためにも、計画を最初に立てておきましょうというのが、3つめの目的です。

 

 実際に自分が新規事業を立ち上げるときのことを考えると想像できますよね。

 

「その事業、明日からやって」って言われたら、何から始めればいいのか明らかになっていますか? それを社長に説明して、ちゃんとサポートが得られる、納得させられるようなものになっていますか? 運営を開始したあとに、もし、うまくいかないとしたら、どうなっているんだろうとか、修正のポイントがわかるようになっていますか?

 

事業計画をつくる4つのステップ

 

 ではいよいよ本書のテーマである「事業計画のつくり方」を解説していきます。

 

 次ページの図、これが事業計画のつくり方を表したフレームワークですので、大事です。覚えておいてください。

 

 事業計画のつくり方は、大きく分けると4つのステップになります。

 

STEP1 事業の意義を明確にする

 

 そもそもなぜこの事業をやるのかを明確にします。

 

STEP2 ビジネスモデルを考える

 

 どういう仕組みでその事業をやるのかを考えます。

 

STEP3 期待成果を検証する

 

 その事業をやったときにどんな期待成果が得られるのかを考えます。つまり、売上はどのくらいか、利益はどのくらい出るのか、などの期待成果を試算し、検証します。

 

STEP4 具体的なアクションを明確にする

 

 その事業を実現するために、具体的なアクションとして何をすればいいのかを考えます。

 

4つのステップを行ったり来たりしながら徐々につくっていく

 

 ところが実際にやってみると、この通りSTEP1、2、3、4と順番に考えて、きれいにできるものじゃないんですね。理論通りにはいかない。

 

 実際は、事業の意義を考えたあとにビジネスモデルを考えてみたらなんかちょっとイマイチだから、もう1回意義を考えてみようというやり直しがあったり、売上検証してみたら思ったよりも規模が小さかったからビジネスモデルの考え直しが必要だったり……。行ったり来たりのステップは必要です。STEP1〜4を行き来しながら、だんだん精緻化をしていきましょう。

 

4つのステップで考える内容

 

 では次に、この4つのステップの内容をもう少し細かく分解していきます。それぞれのステップで具体的にどういうことをすればよいか、ということです。

 

STEP1 事業の意義を明確にする

 

@ミッションを明確にする

 

 ミッションは、「使命」「理念」などと訳されますが、ここでは、「その事業ってほんとうに私がやりたいことなのか?」「この会社でやるべきことなのか?」という「思い」を指します。事業として売上見込みは大きいかとか、採算がとれるかとかも大事ですが、この「思い」がどれくらい強いのか、チームメンバーとどのくらい共有できているのか、ということはやっぱり大事になってきます。それを考えることが、ミッションを明確にするということですね。

 

A事業の魅力度を考える

 

 そもそも市場規模がどのくらい大きいのか、ニーズはあるのかなどを検証します。お金を儲けるビジネスとして魅力的なのかどうか? を考えるということです。

 

 STEP1は、このふたつを両立させることが大事です。つまり、儲かるからという理由だけで、たとえば出版社がバイオベンチャーをやることは、おそらくないと思うんですよね。どんなに確実に儲かる事業だとしても、会社のミッションとあまりにかけ離れていたらダメです。会社のミッションは何か、自分のミッションは何か、いうところと、儲かるかどうか、これを併せて考えましょう。

 

STEP2 ビジネスモデルを考える

 

Bビジネスモデルを考える

 

 ここはそのままですね。ビジネスモデルという言葉もあいまいですが、要は「儲けの仕組み」を考えるということです。これは、のちほど説明します。

 

STEP3 期待成果を検証する

 

C経済的リターンを試算する

 

 期待成果を検証するということは、基本的には経済的なリターンを試算しましょうということです。事業なので、最終的にはお金がいくら入ってきて、どのくらい儲かるのかの検証が不可欠。その儲けがどれくらいになるのかを試算するのがこの項目です。